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染めたモヘアでベア

先日、お披露目したワンコちゃんの後の課題で、40cmくらいのサイズのテディベア制作です。
オリジナルデザインのベア制作に入る前の、先生の型紙による最後の課題です。
自分で身近なもので草木染めにしたモヘアでベアを作ります。
軽く説明を受けた後、染色作業自体は自宅課題。
で、いろいろと調べているうちに、ムクムクと染色ワールドにタイムスリップ♪
もう25年以上も前のお話ですが、私、大学で染織を専攻していました。
と言っても、専攻に分かれたのは2年生の後半なので、卒業までにそれほど深く知識も技術も習得できませんでしたが・・・
私の大学は入学から一年半の期間は、陶芸、木工、金工、プラスチック工芸、染織、工業デザイン、インテリアデザイン、その他、基礎絵画や彫刻、色彩学など、盛りだくさんに学ぶ・・・というよりはいろいろと経験したという感じでした。
私はその中から、一番「色彩」と「布の素材感」に魅せられたので、染織科を専攻しました。
生糸を染めるところから織り機で一歩一歩作品を仕上げるまで、すべてが手作業。
でも卒業後は商品の企画・デザインを担当していたので、手工芸的な知識や織りの技術はかなり忘れてしまいました。
なので、このたびちょっとだけ勉強し直したいかな、と思い染色専門店を訪ねて来ました。
高田馬場のSEIWAという染色専門店です。
予め電話でお時間を頂戴するお願いをしていたので、とてもゆっくりとご親切にいろいろと教えてくださいました。
錆付いた頭ながら、少しは思い出せる言葉や工程もあったり、何より、様々な材料に囲まれた工房風な空気に気持ちが高揚しました。
そして今回、私がイメージする色を色見本の中から選ばせていただきました。
身近なもので・・・という課題から少し外れてしまいますが、どうしても染めたい色味があったので、今回は一応草木染ではありますが、既に煮出してエキスとなったものを購入してきました。
『ログウッド』という樹皮を原料にした染料です。
なんとも好みのグレイッシュな紫に染め上がりました。
ベアーのモヘアとしては一風というか、かなり風変わりですが、とてもとても好みの色目です。
染め液をゆっくりとかき混ぜる中、白かったものが染まっていく様は、なんとも言えず快感です。
そんな喜びは、知識云々ではなく感覚的なもので、鮮明に思い出せたのが不思議でした。
酢酸の匂いに青春時代が蘇りました。
昔、よく使っていた「染色虎の巻」的な教科書もひっぱり出してきました。
懐かしい・・・
もうきっと染物とか織物の世界には返ることはないんだろうな・・・となんとなく思っていましたが、ふいに昔に迷い込んだような楽しい体験でした。

染めたモヘアでベア_f0335045_07423708.jpg

このモヘアで出来上がったベアです。
立たせると40cmあるベアなので、けっこう大きくて一つ一つの工程にやはり時間がかかりましたが、それだけに愛着あるベアに仕上がりました。

(2012年12月生まれ)
 
染めたモヘアでベア_f0335045_07340362.jpg
抱っこすると、こちらをじっと見るような表情に見えるのがたまらなく可愛いです・・・
染めたモヘアでベア_f0335045_07342336.jpg


by maronebear | 2014-04-25 07:43 | 先生の型紙による作品 | Comments(0)

テディベアに出会えたことに感謝して...その創作の喜びをお伝えします。


by Marone(まろーね)
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